ダイエット効果

 

前項までの説明でクエン酸の特性については充分に理解できたと思います。次はいよいよダイエット効果についての考察ということになりますが、もともと食品が身体にどのように働くかを検証するには、血液中濃度を測定することになります。

 

実はクエン酸は簡単に測定できる物質です。クエン酸を飲んで約30分で血中濃度が一番高くなるのですが、その後数時間で元の濃度に戻っていきます。従って飲んで直ぐに効果が始まるとそれが数時間続くわけです。

 

クエン酸を摂ると、まずは血液中から細胞内に入って行きます。次にクエン酸は細胞内の細胞の核をのぞいた部分である細胞質、細胞質にあるミトコンドリアのクエン酸回路で動くことになります。もともと細胞でエネルギーとなるのはブドウ糖と脂肪酸ですが、クエン酸には、ブドウ糖からエネルギーが作られるのを抑制する作用もあるのです。

 

また、脂肪酸は、ミトコンドリア内に入ってエネルギーとなりますが、クエン酸は脂肪酸がミトコンドリア内へ入るのも抑制するのです。こうして細胞質のクエン酸が増加することによって、ミトコンドリアでのエネルギーの産生が低下するという結果が出ます。

 

少し理屈が並びましたが、こう考えると、この点においては、どうもダイエットには不向きな内容だとも取れます。